お正月飾りをきちんと飾るご家庭は、最近では少なくなりました。その影響で、お飾りの処分方法をよく知らない方が増えています。
飾ったはいいが、どこに処分するべきなのか? ゴミでいいのか? 普通に捨てていいのか?という方は、このコラムを参考になさってください。
本当は、これが最も正式な方法です。
家から一番近くにある神社が、お飾りの回収処分を行っていないかどうか確認してみましょう。
暮れ、もしくはお正月に神社に行くと、回収を行っている神社ならば、大抵「何日に、どこに持ってきて」などと、貼り出してあります。Webページを持っているような大きな神社ならば、Webにもアップされているはずです。
または、松の取れる1月7日か15日の直前に神社に行くと、お飾りを納める場所がすでに作ってあったりします。大抵、「古札収納所」「古神札納め所」などと書いてあると思いますが、神社によっては「お焚き上げはこちら」とか、「どんど焼き受付」「左義長祭受付」となっていることなどもあります。
↓下の画像のような場所が出来ていないか探してみましょう。
(※注意※画像では、ダルマも納められていますが、ダルマは受付しない神社もあります。お飾りと一緒に、別のものも納めるなら、受付可能なものか確認しましょう)
もしも、見える範囲に告知が出ていなくても、直接聞けるようなら聞いてみる価値はあります。都会や、新興住宅地の小さな神社などでは特に回収は行っていないところもありますが、今でも多くの神社で回収しているはずですから。
神社の側から、お飾りの納め方に付いて注意事項が明らかにされていたら、必ずそれを守りましょう。よくあるのは、「プラスチックやビニールの部分を取り外してくれ」というものです。要するに、「燃えるものだけにしてくれ」ということです。
神社では、集まったお飾りを焼き清めます。地方により、呼び方は異なりますが、「どんど焼き」という呼称がメジャーです。場所によっては、市民が大勢参加し、屋台が出るような行事になっているところもあります。
これは、本来なら(1)の方法を取りたいけれども、家の直近の神社では回収を行っていないという場合です。
一番近いところに持って行けないから、仕方なく隣の町などの神社に持っていくわけです。しかし、「知らない地域の神社に持っていくのは抵抗がある」という人にはおすすめしません。ちょっとうちから離れているけど、納められるならどこでも良い、と思える方のみ、実践してください。
神社で焼いてもらえない場合、自力でゴミを焼くことのできる環境のある方は、自分で焼くという方法もあります。
私の知っている人でも、
「裏の畑の隅っこに穴を掘って、そこでゴミを焼いている」
「昔から、紙ごみは庭にアルミ缶を置いて、そこで焼いている」
という方がいますが、そういうゴミ焼きの手段がある場合は、焼く場所を清めてからお正月飾りを焼きましょう。
清め方は、焼く場所に塩や酒をまくのが一般的です。基本的には塩で清め、お酒もまければまくといいそうです。また、自分の宗派に独特の清めの方法があるなら、その方法でやりましょう。
上記のいずれの方法も使えない場合の、最後の手段としての方法になるのですが、現在では、これが最も現実的とも言える方法です。
まず、新しいゴミ袋を塩で清め、お飾り類を入れます。その上から、更に塩で清め、普通の家庭ゴミとは一緒にせずに、お飾りだけを入れた状態で、燃えるゴミに出します。
もし、お飾りに燃えないものなどがついていたら、きちんと分別してください。
多分ですが、この方法で処理している家庭が、現在では一番多いのではないか……と思われます。