画像は、日比谷花壇特製の花束ペタロ・ローザです。花束全体が、バラの花の形をしています。
このラッピングはどうなっているのか、見てみましょう。
ペタロ・ローザは、ラッピングアイデアものです。バラの花型に作ったラッピングペーパーの中央にある花自体は、むしろオーソドックスな花選びと束ね方です。私は、ペタロ・ローザは、登場したときから知っていましたが、「ラッピングアイデアもの」であるところを、なんとなく冷ややかに見ていました。
「こんなのは子供だましではないのか」
と思っていたのです。
しかし、一度実物を見たところ、「なかなか良い」と考えを変えました。何しろ作りがきれいで、高級感があり、そのうえ、夢々しいような可愛げがあります。最終的に、うまく「良質のギフト」に仕上げるところが、さすが日比谷花壇と言うべきなのでしょう。
ペタロ・ローザは、すでに10年以上販売され続けているロングセラー商品です。実際に、愛されている商品であろうと推測できます。
初めて日比谷花壇がペタロ・ローザを売り出したときには、確か種類は、ピンクとレッドの二種類だったはずです。しかし、ラッピングに「ゴールド」が入ったり、シャンパンやワインとのセット商品ができたり、季節行事用の商品に取り入れられたりと、シリーズの幅を増やしてきています。
ペタロ・ローザのラッピングがどうなっているのか、画像で紹介しましょう。
まず、中央の花を抜いてしまうと、ラッピングは下のようになります。
これだけで、十分「ローズ型」です。普通、花束のラッピングは、大抵どんなスタイルでも、一枚、あるいは多くても2枚程度のペーパーで、ぐるっと巻いてしまうことが多いのですが、ペタロ・ローザのラッピングは、6枚のバラバラのペーパーから成っています。
一枚ずつは、下のような形です。
張りのある、非常にしっかりしたペーパーです。そうでないと、時間が経ったら形が崩れてしまうのでしょう。このペーパーは、もちろんこのようにカットするところまで発注で作っているのだと思われます。
根元で下のように束ねられています。
上の方をつぶさないように、本当に束ねるところだけをぐっと絞ってあります。
実際に、ペーパーに触って感じることは、「ペーパーの形を整えるところが一番面倒なのではないか」ということでした。
ペタロ・ローザは、このペーパーの重なりがとてもきれいです。
↑ラッピングペーパーの縁が、外側にやわらかく反っています。これが、立体的なバラの形を作っているポイントです。
個人的には、この反りはどうやって出すのか気になります。単純に手で反らせたよりも、もっと丁寧に作っている印象を受けます。とは言っても、形を付ける専用の道具があるとも思えず、もともとこの形で箱に入ってくるとか、花屋の中に絶対にあるような道具で、うまく形を付けられるようになっているのではないか、などと想像しますが、真相は分かりません。
人によって、反らせた形が多少違ってくるようなことになると、ペタロ・ローザの品質を保つのが難しくなると思うので、「誰が作っても、必ずこの形になる」ようなペーパーになっているのかもしれません。
ペタロ・ローザは、とにかく見た目のインパクトが強く、パッと目の前に出されたときに「素敵だ!」と印象付けられます。(ラッピングアイデアものは、それが使命です)
なので、華やかな目的のために使うと、非常に効果的で、相手の心に残るギフトになります。お祝いの席に届けたりすれば、花束が登場したときの盛り上がりが期待できます。贈る相手としては、基本的には女性狙いの商品なのだろうと思いますが、最近は照れずに花束を持てる男性も増えてきましたので、色合いによっては男性に贈ってみても喜ばれるかもしれません。