エディブルフラワーというものがあります。上の画像を見ていただくと、ケーキのトッピングにプリムラやパンジーの花が使われています。
この花は、ただの飾りではありません。この花は食用花でして、ちゃんと食べられます。このような食用花のことを、エディブルフラワーと言います。
前述のように、エディブルフラワーとは、食べられる花、食用花です。
食べられる花自体は、そう珍しいものではなく、春先に出てくる菜の花や、花わさび、食用菊、ブロッコリーなども、すべて花やつぼみの部分を食べるものです。
しかし、一般的に、エディブルフラワーと呼ばれるものは、昔から普通に食べられてきた花野菜とは一線を画し、
「飾りについている切花でしょ?」
と思われるような見た目なのに、実は食べられる、という花を指して使われます。
どんな花がエディブルフラワーとして販売されているかと言いますと、
パンジー、ビオラ、ナスタチウム、キンギョソウ、ミニバラ、デージー、デンファレ、プリムラ、カーネーション、アリッサム、ペチュニアetc...
私が今すぐ思いつくだけでも、このくらいはあります。現実には、もっとたくさんの種類が出回っているはずです。
たとえば、楽天市場で売っているエディブルフラワーの実例を出してみましょう。
上の画像は、パンジーです。本当に、トレイに花首だけ並べて売っています。
管理人がたまに行く某駅ビルでも、このような体裁でデンファレやミニバラを売っていることがよくあります。
私が今までに、あちこちの販売店で見たエディブルフラワーは、薄いトレイにきれいに花を並べているか、ミニトマトを入れて売っているような、透明の容器に花首だけをふんわりと入れているか、どちらかです。
いずれも、一見して「お花です!」と分かるようになっていて、エディブルフラワーを目指して売り場に行けば、必ず見つけられる体裁をしています。
売っている容量は、ミニバラだと、15~20個くらい、デンファレも、15~20個くらい。パンジーやプリムラをミニトマト式容器に入れたものだと、個数は分かりませんが、10何個かは必ず入っているだろうと思えました。(容器を良く見たら、何輪入りと書いてあるのかもしれません)
また、サラダ用の野菜に、エディブルフラワーを少量付けて売っている、というスタイルもたまに見かけます。下は、私がごく一般的なスーパー(近所のマルエツです)で購入したものの画像です。
いわゆる「ベビーリーフ」のパックに、パンジーの花が2輪入っています。
このままベビーリーフと一緒にサラダにしても良いし、パンジーだけ取って、ケーキにのせたりしてもいいです。10輪以上買っても消費に困るような場合は、このような「少数ついている」商品は便利です。
私が今までに、実店舗で販売されているのを見たことがあるのは、
思い出せる限りでは、以上の場所です。
花屋では、私の知る限りでは売っていません。しかし、カフェを併設している花屋さんなどでは、無いとも限らないと思います。
町の小さなスーパーでも、たまに「ちょっと面白い食材を売ってる店」みたいなところが仕入れていることがあります。また、近所で、「ちょっとこだわりスーパー、販売単価高めのスーパー」などあれば、扱っている可能性がありますので、チェックしてみてはどうでしょう。
スーパーや、デパートなどでは、エディブルフラワーは野菜のコーナーに売っています。冷蔵ケースの中にあることもあるし、外に置いていることもあります。隅っこのほうでこそっと置いていることもありますので、隅までチェックしてみてください。
オンラインでもエディブルフラワーは買えます。その日のうちには入手できず、実物を見ることもできないけれども、それさえ了承するなら、リアル店舗で探すより、手軽で選択肢も多いと言えます。
ショッピングモールで探すなら、まずは楽天市場でエディブルフラワーのカテゴリをチェックすると良いです。Yahoo!ショッピングにもエディブルフラワーはあるのですが、エディブルフラワーに関しては、ずっと以前から、楽天市場のほうが種類が豊富です。
また、食材の専門サイトcottaでエディブルフラワーを検索してみると、思わず欲しくなるようなかわいらしい商品画像がたくさんあります(cottaは品切れの商品が多いのが残念です)。
一般的にエディブルフラワーと言うと、フレッシュなものを指します。上に書いたような、「スーパーやデパートの野菜コーナーにあるもの」は、もちろんフレッシュなものです。
しかし、フレッシュなエディブルフラワーを、使いたいときにタイミングを合わせて買い、無駄なく使い切ることは、場合によっては難しいこともあります。
そんなときに、より手軽に使えるエディブルフラワーとして、ドライエディブルフラワーの活用も考えてみてください。
ドライのエディブルフラワーなら、上の項にも書いたこのショップがかわいいです→cotta
人が、エディブルフラワーを使いたいと考えるときは、味で選んでいるわけではないのです。ステキな演出になると考えて使うのです。花がフレッシュでも、ドライでも、
「食べ物の中に、本物のお花で、美しくも驚きのあるワンポイントが欲しい」
という思いが満たされることに変わりはありません。
それに、私が見たところでは、フレッシュのエディブルフラワーを使用した場合と、ドライエディブルフラワーを使用した場合に、もてなした相手の驚きやヨロコビ、テンション上がり具合は、あまり差が無いです。
「これ本物の花? 食べられるの? こんなにきれいなのに?」
という反応は一緒です。
それならば、ドライエディブルフラワーのほうが扱いが簡単で、単価も安くて手軽です。家庭で長期保存(一年ほど)できるのも嬉しい点です。
ただ、フレッシュと乾燥ものでは、使える料理が変わってきます。ドライエディブルフラワーは、「食べられる押し花」みたいなものとイメージしてください。
ドライエディブルフラワーの場合、料理というより、ほぼドリンクかスイーツのみの使用になります。
たとえば、
というような使い方になります。
ドライエディブルフラワーは、カサカサのパサパサ物体なので、サラダに入れたりしても、パッと見たところはきれいかもしれませんが、食材としてなじませるのが難しいのでしょう。
自分の家で、食用可能な花を無農薬で育てて咲かせ、それを食卓に乗せてエディブルフラワーにすることも可能です。
種や苗で、食用可能なものを探して育てれば、栽培の楽しみとエディブルフラワーを使う楽しみを両方味わうことができます。
食用花(エディブルフラワー)は、どんな体裁で売っているかの項に貼った「サラダ用の野菜にエディブルフラワーが付いている」商品を、私が家で活用した例を挙げてみます。
まず、パックを開けると、下のような状態です。
パンジーの花首だけの状態ですが、きちんと水が揚がっていて、美しく咲いています。花を裏返してみますと、
本当に首のところから切ってあります。ガクは付いていますが、丸ごと全部食べられます。
エディブルフラワーは、ゼリーに沈めるなどの使い方もありますが、最も手軽に美しく使うには、トッピングとして使うのが早道です。
私は、サラダとケーキのトッピングにしてみました。
【サラダのトッピング】
すごく普通にサラダにのせました。
もうちょっと可愛くしたくなったので……
↑なんとなくフラワーアレンジメント風を目指してみました。
【ケーキのトッピング】
↑これも、ただのせただけです。このケーキは、既製品を買って来たものなので、のせることしかできませんが、ホームメイドのケーキならば、白いクリームを流すときに、に少し花が埋まるようにすると、クリームの中に花が咲きます。
購入したエディブルフラワーは、食べられるけれども本質は切り花と同じです。野菜で言うなら、根を切られた葉物野菜みたいなものだと考えてください。ジャガイモやカボチャなどと違い、いつまでもその辺に放っておくと、しおれてしまうものです。
理想は、購入後すぐに使うのが良いですが、保存しなければならないこともあるかと思います。
基本的には、買って来たパッケージのまま冷蔵庫の野菜室に入れましょう。それだけでも2~3日は持ちます。もし、パッケに「保存方法」の記載があれば、それに従いましょう。
冷蔵庫の中に入れた後は、少し花の様子を気にしてあげてください。冷蔵庫に入れてから花がしおれる気配があったら、下の「管理人はこうしています」を参考にケアしてみてください。
【方法その1 水揚げする】
切り花と同様に水揚げして持たせます。花首の茎のところを少し切って、水に挿します。
挿すというか、もともと花首だけなので、大概の場合「浮かせる」状態になります。要するに、下の画像のようにします。
↑このまま、冷蔵庫の中に入れます。この花は、この状態で3~4日持ちました。
【方法その2 膨らませたビニール袋に入れる】
このやり方は、生花コサージを保管するのと同じ方法です。
ビニール袋にエディブルフラワー入れて、そこに息を吹き込み、ビニール袋の口をしばって冷蔵庫に入れます。私はこれで2日間保存したことがありますが、それ以上持つのかどうかまだ試していません。(試すことがあったら結果を追記します)
最後にこんなことを言うのは申し訳ないですが、私はエディブルフラワーをうまいと思ったことがありません。なので、エディブルフラワーだらけのサラダもケーキも、全然うれしくはありません。ポイントに、一つ乗っていれば十分です。
クックパッドなど見ると、エディブルフラワーをふんだんに使った美麗写真の料理やスイーツが並んでいますが、あれは「味は二の次」で作っているのだと思うのです(違ったらごめんなさい)。二の次なのだから味は最初から期待しない、と思うので、美味くないのはまあいいのですが、ほとんどの花が、口触りが悪いのが好きになれません。花の食感が、変な風に口の中に残るのがどうも苦手です。
私は、バラのスイーツというのは、何度も食べては、何度も「うまくないなあ」と、こちらのブログに書いています。バラに限らず、ほかの花もみんなそうだと感じています。
しかし、そんな私でも、エディブルフラワーの乗った皿が出てくるとテンション上がりますし、何度裏切られても、バラのお菓子も買ってしまうのです。それが、「食用花」の力であり、ロマンなのだと思います。
そうです、エディブルフラワーはロマンです。うまくても、うまくなくても関係ないほどに、大きなロマンだと言って良いのだと思います。