※このページにダイレクトにお入りの方は、一応このような前書きというか、前置きをお読みください。
ホテルや結婚式場での挙式であれば、会場に頼むのが最も簡単です。特に別発注したいようなこだわりの無い人にはおすすめです。
ホテルや式場の花屋(提携花屋)なら、式が始まってからでも頼りにすることができます。例えば「式の最中にブーケを落として、花の首が一本折れた」というようなトラブルが起こったとしても、速やかに担当者がケアしてくれます。(実は、このようなことにも対応できる分までが、式場のブーケの値段には入っています。お高いのは、このためもあるのです)
難点は、すべてが会場主体で進められていき、花嫁の細かいブーケオーダーを聞いてくれないケースが見受けられることと、決まった形のブーケしか用意してもらえないケースがあることです。個性あるブーケを持ちたい人は、自分で別の花屋さんを選んで発注するほうが、満足度が高いことが多々ありますので、早い段階で式場にブーケを発注しないようにしましょう。
また、式場のブーケを受注する手順や説明に、納得できないことや分からないことがあれば、「なんとなく」でその流れに乗ってはいけません。納得できるまで話をし、
「ここでは自分の希望は通らない」
と分かったなら、ブーケは自分で手配すると決断する勇気も必要です。(まあいいやで済ませた人のほとんどは、何年たっても後悔します)
※式場提携以外の花屋にブーケをオーダーするのであれば、会場がブーケ持ち込みOKなのか、持ち込み料はかかるのか、かかるならいくらするのか、などをあらかじめ確認しておきましょう
「どうしても気に入りの花屋さんに発注したい」
「会場が提示してきたブーケの写真がどうも気に入らないので、会場付きの花屋を使いたくない」
「いわゆる結婚式場ではない場所で挙式する」
などの場合は、自分で花屋さんにウエディングブーケをオーダーしなければなりません。
花屋さんの選び方は、「ココに頼みたい」という希望の店舗がある場合は、とりあえずその店に出向いて
「ウエディングブーケを注文できますか」
と聞いてみましょう。そして、「どうしてもその店でなければイヤだ」という場合を除いて、その日に即発注は避けた方が良いです。
不動産屋と同じことで、何店舗か探ってみるのが賢いので、複数の候補の中から、最も花嫁の趣味とお財布にふさわしい店舗を、検討したのちに選ぶ方が安全です。
頼みたい店の候補が全く無ければ、自分の身近から当たる方法と、人の情報に頼る方法とがあります。
前者は、自分の行動範囲の中から花屋さんを見つける方法です。家の近所や自分の行動範囲内で、「ここがよさそうに見える」と思う花屋さんを見つけ、注文できるかどうか聞いてみましょう。
後者は、結婚情報誌などに掲載の花屋さんに行ってみるとか、親しい人でウエディングブーケのオーダー経験がある人に紹介してもらう、などの方法です。特に、オーダー経験者の体験談は、何かと参考になることが多く、聞いて損はありません。
※式場提携花屋以外にブーケをオーダーするのであれば、会場がブーケ持ち込みがOKなのか、持ち込み料はかかるのか、かかるならいくらするのか、などをあらかじめ確認しておきましょう
自分の親しい人の中に、ウエディングブーケを作るしっかりした技術のある人がいれば、その人に直接頼むのも良い方法です。花嫁の個性をよく知り、心から祝福の気持ちを持った人に作ってもらうブーケは、一生の記念になるでしょう。私の見たところ、ウエディングブーケが作れる人で、知人に製作を頼まれて嫌がっている人などはあまりいません。頼まれると、みんな喜んで、いそいそと準備を始めます。遠慮しないで、頼んでみると良いです。(本当に負担に思えば断られることもあるでしょう)
気をつけるべきは、その人が、本当に本番用のウエディングブーケを作る技術を持っているかどうかです。実を言えば、ウエディングブーケを遊びでなく作れる人というのは、そんなにはいないものです。業務として、ウエディングブーケの納品経験が無い人なら、私なら頼みたくありません。
たとえば、
「長いことフラワーアレンジを習っている人だから」
「ブライダルブーケ作成の講座に出たことがあると言ってた」
「一度、目の前で花束を作ってくれたけど、とてもきれいだった」
↑このくらいのことなら、少し本気でフラワーアレンジを習っている人はみんな当てはまるのです。しかし、ウエディングブーケ作成の技術は特殊であり、しかも失敗が許されません。私自身、花屋になってから何年も、店の数人と一緒に作って納品したことはあっても単独で納品したことが無かった間は、たとえ友人に頼まれようと、
「披露宴用ブーケは遠慮させてほしい。自分は二次会用しか受けないことにしている」
という方針でした。
ウエディングブーケは、それほど重要に考えるべきものなのです。基本的には、趣味の範囲でフラワーアレンジを習っている人なら、頼まないほうが無難です。(一度頼んでしまうと、後から「やっぱり花屋さんで作りたい」と言えなくなってしまいますので注意してください!)
プリザーブドフラワーのブーケであれば、事前作製なので、もう少しゆるく考えても大丈夫ですが、生花のブーケは、軽く考えると、なにかあった時に結局花嫁が泣くことになります。
※プリザブーケの製作を知人に頼む場合は、「式の前に一度見せて」と言っておき、事前チェックできるといいです。また、花材をそろえる段階から、製作者に一々画像を送ってもらうのも良いでしょう。製作途中の画像も、「ココまでできました」というようなメールで送って貰える仲だと最高です。
少々不確かなデータになりますが、私が結婚式場の人に聞いた感触では、持込ブーケの割合と言うのは、50%よりも多いくらいだそうです。
もちろん、私の聴取した狭い範囲での話ですので、全国のホテル・結婚式場にしっかりアンケートを取ったら、あるいは違う数字が出るかもしれないのですが、それでも、複数の場所で、複数の人に、数年にわたって聞いてみているので、実態と完全にかけ離れているということでもないのではないかと、私は思っています。
ブーケを持ち込む人は、決して少なくないのです。一昔前には、おとなしく式場用意のブーケを持つのが普通で、持ち込みブーケは「そこまでしなくても」という空気があったものですが、今やそれは過去の話になってしまったようです。
なので、ブーケを持ち込みたい花嫁さんは、当然のようにその希望を申し出て大丈夫です。その希望は、「ワガママ」ではありません。会場にとって、「大変よくあるご希望」の一つだと思ってください。