花の情報局

花器(花瓶や一輪挿し)の上手な洗い方

花を飾るのは好きでも、終わった後の始末がめんどくさいし嫌い、と言う人はかなりいます。実際に、花を抜いた後の花瓶を毎回きれいに洗っている人は、どうやら少ないようです。「花瓶の中の水をはたいて終わり」な人が多いらしいです。

しかし、慣れれば花瓶洗いくらい、何ということも無い作業なのです。食器洗いは、毎日複数のものを、複数回こなしている人が普通にいるのですから、たまに花瓶を一個洗うくらい、本来はそう大変なことではないはずです。要は、習慣の問題なのでしょう。

一度きちんとするくせをつけると、その都度花瓶を洗うなどは、億劫にはならないものです。
この記事では、役に立つ花器や花瓶の洗い方について紹介します。

 

目次 花器(花瓶や一輪挿し)の上手な洗い方

  1. 汚れを貯めない
  2. ごく一般的な洗い方
  3. 口の狭い器を洗うには
  4. ガラスの器を洗うには
  5. 口の狭いガラスの器を洗うには

 

汚れを貯めない

家の掃除と同じことで、ちょっと汚れたらすぐにきれいにしておくと、結局は楽です。

私は、器の外側は普段は水拭き、たまに水洗い、くらいにしています。
内側は、スポンジなどで、きれいになるまで良く洗います。内側の汚れとは、要するに水の汚れですから、飾っている最中にまめに水を入れ替えて、内部をヘドロ状態にしないことも大切です。

 

ごく一般的な洗い方

上にも少し書きましたが、通常の花器の洗い方は、食器洗いと一緒で、スポンジなどでこすって洗います。洗剤やクレンザーなどは、必要だと思ったときだけで十分です。
普段からこの洗い方をしておけば、汚れはたまりません。

いちいちこすり洗いするのはイヤだと言う人も、せめて水でゆすいでください。ただし、その場合、いつか蓄積した汚れを大掃除するときが必ずやってきます。
汚れの「大掃除」の方法は、私なら洗剤できれいになるまで磨き、それでも落ちなければ漂白剤を使います(漂白剤を使えない器もあります。漂白剤については、下の項を参照ください)。

 

口の狭い器を洗うには

花器を洗うときに、一番難しいのがこれです。
台所用品として「口の狭い瓶洗い」のようなものが売っているので、入るものならばそれを使えますが、それすらも入らないものの場合で、私自身が行っている方法を、軽い汚れから順に、三段階に分けて下記に紹介します。

軽い汚れ

まず水を器に半分くらい入れ、口を押さえてじゃばじゃば振り、それを数回繰り返します。これだけで内部がきれいになったと思ったら、ここで洗い終了とします。

きれいになったと感じても、特に高価な器や、大事にしたい器の場合は、下の項の洗い方にすることもあります。

中程度の汚れ

「水を入れて振ったくらいでは不十分と思われる汚れ」は、 洗剤入りの水を入れて振ります。

ひどい汚れ、または徹底的に汚れを落としたいとき

かなりひどく汚れていると思ったときや、「中に汚れがはびこっているので、一度徹底的に洗いたい」という場合は、私は漂白剤を入れて数時間放置します。
ただ、漂白剤がせとものにどう影響するか分からないので、値段が高い陶磁器・特に気に入りの陶磁器にはこの方法はとりません。その場合には上の項の方法で我慢します。
ガラス花器に漂白剤を使うときには、漂白剤の説明書きを読み、「ガラスに使うと変色の恐れあり」などの注意点が書いてあれば、その漂白剤は使いません。

漂白剤を使用後に、ゆすいでも中に残って、次に生ける植物に悪いのではないか、という心配は無用です。洗剤や漂白剤は、切り花の延命のために、生けるときにわざわざ入れる人がいるくらいなのです。どちらも殺菌作用があり、水の汚れを防ぐ働きをしてくれます。

 

ガラスの器を洗うには

ガラスは透明なだけに、何としてもきれいに洗い上げたいところです。

私が行っている方法は、中も外も中性洗剤洗いです。以前、ガラス作家の人に「中性洗剤で洗うのが良い」と聞いてから、ずっとそうしています。少しこびりついているような汚れがあるときは、塩、もしくは重曹を振ってから中性洗剤で洗います。

 

口の狭いガラスの器を洗うには

これが一番の難物です。私が思いつく方法は、下記の二つしかありません。

  • 上の項の方法で洗い、それでも洗い切れなかったら諦める
  • 狭い口から入れることのできる洗い器具を、例えばワイヤーの先にガーゼやスポンジや、タワシ的なものをつけるなどして自分で作り、時間をかけて洗いきる(だいぶ手間と根性が必要)

自分の経験から言うと、漂白剤で解決できるケースが非常に多いので、漂白剤は試してみる価値があると思います。それでも落ちなかったら、余程思い入れのある花器以外は、私なら、あきらめてしまうかもしれません……。