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カーネーションをフラワーアレンジカップに飾る……ただ挿すだけ!

家に、フラワーアレンジカップ(口にネットのついたフラワーベース)があれば、カーネーションをただ挿すだけで、丸いラウンドアレンジメントのような形の飾り花を、簡単に作ることができます。
簡単すぎて(本当にただ挿しているだけなので)、わざわざ説明することをためらうほどですので、文字通り誰にでもできます。たまたまフラワーアレンジカップが手元にあるのであれば、活用してみてはどうでしょうか。

 

目次 カーネーションをフラワーアレンジカップに飾る……ただ挿すだけ!

  1. フラワーアレンジカップ(口にネットのついたフラワーベース)とは
  2. このようなフラワーアレンジカップを使います
  3. 例:フラワーアレンジカップに、カーネーション7本を生ける
  4. 例:フラワーアレンジカップに、スプレーカーネーション5本を生ける
  5. スプレーバラを加えてみた
  6. カスミソウを加えてみた

フラワーアレンジカップ(口にネットのついたフラワーベース)とは

ここで「フラワーアレンジカップ」と呼ぶものは、下のような花器です。

花屋や、雑貨屋などで売っており、このフラワーアレンジカップに花を活けたものも販売されています。なので、自分で買ったことが無くても、「貰い物のフラワーアレンジの器」として家に入ってくることがあり、見た目がきれいなものは特に使う目的が無くても取っておいてある、という場合があります。(管理人の実家にも、そうやって取ってあるアレンジカップがあります)
上の画像は、ガラスのアレンジカップですが、プラスチック製も、陶器製、金属製もあります。浅いものも、深いものも、いろいろあります。手軽に花が飾れる、という商品なので、花好きな人なら、自分で買って持っていることもあるでしょう。

管理人自身が持っているのは、銀製です。この記事では、銀製の浅いフラワーアレンジカップに生けた例を出しますが、ほかの材質・形であっても、どれでも似たような方法で飾れると考えて大丈夫です。

 

このようなフラワーアレンジカップを使います

今回作例を生けるのは、このような銀のカップです。

カーネーションをフラワーアレンジカップに飾る……ただ挿すだけ!

このカップに、カーネーションを7本生ける例と、スプレーカーネーションを5本生ける例を出してみます。

 

例:フラワーアレンジカップに、カーネーション7本を生ける

普通の、一本咲きの(枝分かれしない茎に、一輪だけ花が付くタイプの)カーネーション7本だけを生ける例です。

カップに合わせて、カーネーションの茎を切る

花7つで一つのかたまりを作る意識で生けると簡単にできます。そのためには、カップから花首がのぞくくらいの長さに、カーネーションの茎を切ります。下の画像をイメージして切ってみましょう。(赤い丸が花の部分、赤い線が茎と考えてください)

カーネーションをフラワーアレンジカップに飾る……ただ挿すだけ!

一輪挿しに挿すイメージで切ると、長すぎます。私が実際に切ったのは、下のような長さです。

カーネーションをフラワーアレンジカップに飾る……ただ挿すだけ!

もし、細長い一輪挿しに飾るイメージで長めの切り方をすると、下のようになります。

カーネーションをフラワーアレンジカップに飾る……ただ挿すだけ!

これだけの長さを出してしまうと、下の画像の緑の〇くらいの大きさを、花で埋め尽くさなければならなくなります。

カーネーションをフラワーアレンジカップに飾る……ただ挿すだけ!

↑これをするには、もっとたくさんの本数と、技術が要ります。少ない本数で手軽に生けるなら、カップに花首が乗るくらいの飾り方が簡単です。

カーネーションを挿す

では、実際にカーネーションを挿します。が、ただ挿すだけで、技術は不要です。
どこから挿し始めても大差ないのですが、私はカップの縁から挿してみました。

カーネーションをフラワーアレンジカップに飾る……ただ挿すだけ!

↑4本のカーネーションを、カップの縁に花首が乗るような感じで挿しています。
反対側から見ると、下のようになっています。

カーネーションをフラワーアレンジカップに飾る……ただ挿すだけ!

網目のどこに挿すかなどは、特に気にしなくていいです。なんとなくで挿していけば、あとは網が勝手に支えてくれます。

カーネーションをフラワーアレンジカップに飾る……ただ挿すだけ!

↑器のど真ん中は、垂直に挿した一本で埋められます(5本目)。
空いている縁の部分に、もう2本挿したらできあがり。

カーネーションをフラワーアレンジカップに飾る……ただ挿すだけ!

↑7本でカップが埋まりました。

多少の不揃いは気にする必要なし!

およそ丸く挿せたら、多少歪になったとしてもOKとしましょう。もちろん、きれいな半球体になる方が良いに決まっていますが、ほんの一か所か二か所の乱れでがっかりしたり、「失敗した」と思い込む必要はありません。素人が、自分の家で楽しみのために飾るのに、そんなに厳しい意識でいなくても良いのです。
現に、私が挿したカーネーションも、顕著な飛び出しがあります。下の矢印の部分です。

カーネーションをフラワーアレンジカップに飾る……ただ挿すだけ!

理想的な「半球型」からも、かなりずれています。

カーネーションをフラワーアレンジカップに飾る……ただ挿すだけ!

また、私はこの作例で、わざとカーネーションの色をそろえずに生けています。各色が不規則に混じり合っても、別にそんなにおかしくはないということを感じていただきたいです。
一部の隙も無い技術を目指すプロから見ると、だいぶ緩い飾り方ですが、日常の中に置くのにためらうような花ではないと思います。これくらいの気軽な飾り方でも、十分なのです。

 

例:フラワーアレンジカップに、スプレーカーネーション5本を生ける

「カーネーション7本」と同様に、「スプレーカーネーション5本」でもフラワーアレンジカップに丸く生けることができます。生け方は、基本的には上の項と一緒です。

カップに合わせて、スプレーカーネーションの茎を切る

カップから花首が出るくらいの長さに、スプレーカーネーションの茎を切ります。

カーネーションをフラワーアレンジカップに飾る……ただ挿すだけ!

カーネーションをフラワーアレンジカップに飾る……ただ挿すだけ!

スプレーカーネーションを挿す

切ったスプレーカーネーションをカップに挿します。一本咲きのカーネーションは、3~4本も挿すとカップが埋まってくるので、何も考えずに縁に沿って挿し始めましたが、輪が小さいスプレーカーネーションは、多くの本数を挿すことになるので、なんとなく「全体の輪郭が見えやすい挿し方をしよう」と思い、下のように挿し始めました。(でもそんなに厳密に考えなくていいです。私はこうしました、というだけのことです)

カーネーションをフラワーアレンジカップに飾る……ただ挿すだけ!

これは要するに、器を上から見たところを図にすると、

カーネーションをフラワーアレンジカップに飾る……ただ挿すだけ!

↑この順番に、この場所に挿して、「四方と天辺」を決めたわけです。これを、なんとなく輪郭を作るときのガイドとして意識して作り始め、「カーネーション7本」の項と同じように、およそ半球型になるように、器の上を花で埋めていきます。
すると、下のようになりました。

カーネーションをフラワーアレンジカップに飾る……ただ挿すだけ!

↑最初に挿した5本の間を埋めるように、機械的に挿していっただけです。しいて言うなら、あまりペッちゃんこにならないように、「半球」「真ん中を高くこんもり」ということを意識しながら挿しましたが、それも「ぼんやり意識の中に持っていた」くらいのことです。

カーネーションをフラワーアレンジカップに飾る……ただ挿すだけ!

↑真上からの画像です。
ピンクと赤の二色の花を使っていますが、色の配置は特に考えていません。なんとなく挿した結果が、上の画像です。一か所に赤がかたまったりしても、よほどおかしなことにならない限りは、私なら挿し直したりしません。

上の画像の状態のままでも飾れますが(実際、うちでは飾っていました)、ここにバラやカスミソウを加えた画像を、下の項に貼っておきます。

 

スプレーバラを加えてみた

スプレーバラを加えてみました。

カーネーションをフラワーアレンジカップに飾る……ただ挿すだけ!

こういう時には、奇数が加えやすいです。下の黄色矢印の部分に、バラが入っています。

カーネーションをフラワーアレンジカップに飾る……ただ挿すだけ!

バラは、どこから見ても1輪は目に入るように、三方向を向かせるように挿しています。が、これも、所詮は好きずきのものなので、「きっちり三方向に」などと思わなくて良いです。要するに、好きなところに三本挿して、それが一番きれいに見えるところを「正面」とすれば良いのですから。

 

カスミソウを加えてみた

上の項の、スプレーバラを加えるのと同じ考え方で、カスミソウも入れられます。
カスミソウは、本当は全体に満遍なくふわっと入れるのを、感覚的にできれば一番良いのですが、「感覚的に」が無理なら「機械的に」やりましょう。

上の項のスプレーバラは、3本を下の図のように平均に散らしています。

カーネーションをフラワーアレンジカップに飾る……ただ挿すだけ!

↑これと同じように、カスミソウも、例えば5か所なら5か所に入れると決めてしまえば悩むことはありません。
5箇所、下の図のように入れると決めてしまいましょう。

カーネーションをフラワーアレンジカップに飾る……ただ挿すだけ!

実際に、上の図にしたがって5か所に入れると、下のようになります。

カーネーションをフラワーアレンジカップに飾る……ただ挿すだけ!

本当は、もう少し縁に近いところにも入れたいのですが、「自分で加減せずに、機械的に入れる」のであれば、このくらいがやりやすいかと思います。

カスミソウの切り方は、カーネーションよりも少し長めに、カーネーションからほんのちょっと飛び出すような長さにします。切ってみたらあまりにも枝分かれが少なくて小さくなってしまったら、同じ長さに切ったカスミソウを何本か束ねて大きくします。それを、「ここ!」と決めた5点に挿します。
「ここ!」と思ったところに、カーネーションがあって挿せなかったら、「ここ!」に一番近い挿せる場所に挿せば良いです。

あれこれ迷わずに、「ここ!」に挿して終わりにしましょう。
「こっち側にカスミソウが多すぎるかも……」
「このカスミソウだけちょっと長いかも……」
などと考え始めると、永久に終わりません。挿したものを抜いて少し切ったりすると、なおさらバランスが崩れたりして、「切らなければよかった、切ったせいで失敗してしまった」と言って嘆く未来が待っている可能性も少なくありません。
動ぜず、自信を持って挿して終わりにしてください。