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正月花はいつまで飾る?

季節のイベントの飾りには、「この日あたりには撤去しないとおかしい」というものがあります。
たとえば、大晦日にクリスマスツリーと鏡餅が並んだりしていると、人に奇異の念を与えます。また、四月近くになってもお雛様が飾ってある状態なども同様です。「出しっ放し感」も発生しますので、ものによってはだらしなく見えることもあります。
このように、季節飾りには「下げ時」があるわけですが、お正月花の下げ時は一体いつなのか、一体いつまで飾るものなのか?

実を言えば、お正月花を片付けるタイミングは、世にいくつか言われているものがあり、「絶対にこの日」というような定点はありません。
この記事では、いくつかの「片付けタイミング」を紹介しますので、ご自分にはどのタイミングがふさわしいのかを選んでいただければ良いと思います。
また、「片付け」についての考え方や、実際の片付け方法についても、紹介してみます。

目次 正月花はいつまで飾る?

  1. キッチリ派その1……誰にも文句を言わせたくないなら、一番キビシめの1月7日(もしくは前日6日の晩)撤去
  2. キッチリ派その2……1月15日(もしくは前日14日の晩)撤去
  3. アバウト派その1……飽きるまで飾っておく
  4. アバウト派その2……枯れるまで楽しんで飾る
  5. アバウト派その3……松の内撤去が、一日や二日ズレても気にしない
  6. 正月花の処分方法(管理人はこうしています)

キッチリ派その1……誰にも文句を言わせたくないなら、一番キビシめの1月7日(もしくは前日6日の晩)撤去

正月花も、正月飾りの一つと考えれば、「松の内がすんだら撤去」という考え方が、一番厳格な解釈です。松の内とは、地域的なものや各家庭の習慣・考え方で異なり、1月7日までか、1月15日までのどちらかです。
管理人個人の感覚としては(千葉生まれ、千葉育ち、現在東京都民です)、以前は「松の内は1月15日まで」を自分の常識としていたのですが、最近は15日までのんびり正月気分でいる人はほぼいなくなったと感じており、「1月7日までと考える方が世の大勢。自分もそれに合わせよう」という方向に変えてしまいました。

7日までか、15日までか、どちらを選ぶのかは各人の状況に応じて決めれば良いことですが、「絶対に間違いたくない」と思うなら、早い方、つまり1月7日までを松の内と捉え、「1月7日(もしくは前日6日の晩)に正月花撤去」にしておけば安全です。

1月7日に撤去だと、松を生けた場合、緑のままでピンピンしているはずです。ピンピンしているものを捨てるのは忍びないので、私ならば、「いかにもお正月花」な花とは別な雰囲気の花に生け変えて、松を最後まで有効利用するでしょう。かなり適当に管理しても、松は1ヶ月くらいは持つのですから。

ただし、正月飾りを使いまわすことが嫌な人や、嫌がりそうな人が家族にいる場合は、潔く処分しましょう。

 

キッチリ派その2……1月15日(もしくは前日14日の晩)撤去

上の項よりもゆっくりと、1月15日までを松の内と捉え、1月15日(もしくは前日14日の晩)に撤去しても良いです。
①1月7日まで ②1月15日まで の順で紹介しているからと言って、「1月7日の方が、より正式」ということではありません。どちらも正しく「松の内」なのですが、1月7日撤去は最速なので、
「まだ飾っているのか」
と言われるリスクがゼロだという理由で先に紹介しただけです。
自分と自分の家にふさわしい方を選んでもらえれば、どちらでも良いのです。

 

アバウト派その1……飽きるまで飾っておく

管理人自身は、この考えに近いです。私は華道師範の身ですが、自分の家の中はこのくらいの緩さで十分と思っています。
「じゃあ、あなたは飽きなければ、二月になっても正月花を飾っているのか?」と言われるなら、私の場合それは「NO」です。松の内を過ぎていつまでも正月テイストの花を見ていたら、そんなに長く飽きずにいられるものではありません。飽きるというか、「シラけてくる」という方が当たっているかもしれません。

なので、自然と「もうお正月花でもないだろう」というタイミングが来たら、そこが撤去のタイミングだ、という考え方もあって良いでしょう。それが1月7日より、1月15日より後だったとしても、住んでいる人たちが良ければ、誰も悪いとは言えないはずです。(伝統行事の決まり事をまもらなければならない場所では、この考えは緩すぎます。そのような場では「松の内まで」を守りましょう)

 

アバウト派その2……枯れるまで楽しんで飾る

せっかくいつもの花飾りよりもお金をかけた正月花なのだから、枯れるまで堪能しても良いではありませんか。管理人は、これも容認派です。
ただし、松は相当長いこと枯れませんから、本当に最後の松が枯れるまで待っていると、春が近づいてきます。なので、上の項と同様に、結局は全部枯れる前に、どこかのタイミングで撤去したくなるはずです。
「枯れるまで」
と思って毎日眺め、
「やっぱり撤去しよう」
と思ったらそのときに片付ける。片付ける日が松の内より前だろうが後だろうが、これはこれで、愛情ある楽しみ方ではないでしょうか。

 

アバウト派その3……松の内撤去が、一日や二日ズレても気にしない

本当は7日や15日に片付けたい思いはあっても、色々と忙しくて手が回らないこともあります。そんなときは、「きっちり7日」「きっちり15日」と決め付けずに、多少前後しても「致し方なし」で済ませられるなら、それでよしとしましょう。

また、確信犯で数日ズラすことも、あっていいと思います。たとえば、1月16日に、家で新年会をすることになっているような場合、盛大に飾った正月花があるなら、前日に撤去するのは勿体無いと、私などは思います。新年会のメンバーの中に、「非常識なお宅だ」と言いそうな人がいるなら、やめた方がいいと思いますが、最近そんなことを言う人は稀です。気になるなら、「松の内はすぎたけど、せっかくだからと思って」と、先手を打って言っておくと良いです。

 

正月花の処分方法(管理人はこうしています)

正月花を、「正月飾りの一つ」と考えると、本当に正しい方法としては、お飾りなどと同じように処分して、生活ゴミとは一緒にせず、何らかの方法で清めて手放すのが良いのかもしれません。(参考:お正月飾りの捨て方)キッチリしたい方、気にするタイプの方は、そのような方法をおすすめします。

しかし私は、いつも家で生ける花と同じ方法で、正月花も捨ててしまっています。
私の場合、花だけつまんで取り替えることなどもマメにしますし、大抵途中から正月花を改造してしまいますし、松は枯れものにしたりしますので、「生けた正月花を、一度に全部抜いて捨てる」ということが無く、「普通に捨てる」ことしかできないという状況があるのですが……でも、正月花だけ捨てるとしても、普通に「生花ゴミ」として処分するように思います。