花の情報局

赤と白の色だけで、「めでたい花」にできる!

※普段は花バサミを持つことも無いような、まったくの素人さん向けの記事です。そこそこ自力で生けられる方には物足りないです! 正月花を生けようと思っても、何から手を付けていいか分からない方は、どうぞご参考に

このサイトで何度も記事にしてきたように、松が無くても正月花は生けられます。
当サイトでは、松を使っていない正月花の例を今までにいくつも出しています。それらの、「松なし正月花」には、松に代わってお正月アピールするアイテムが、何らか一つは入っています。
ある作では、お正月らしい植物(千両、万両など)が入り、ある作では正月らしい飾りもの(おめでたい形の水引など)が入り、「いかにもお正月な雰囲気」を出しているわけですが、色の取り合わせだけで、それを演出することもできます。

お正月らしく、おめでたい色と言えば、やはり紅白です。赤と白の花材を取り合わせたら、それだけで「お祝い花=正月花」になります。

 

わかりやすく「紅白」にする

「紅白によるめでたさ」をはっきり人に伝えたいなら、分かりやすく紅白にするのが良いです。
明確に「赤と白のみ」にしてみると、「めでたい花です」というアピールがしやすいです。

微妙な色の表現が出来る人や、自発的に紅白以外の色を持ち込める人はほかの色も加えて良いですが、生け慣れない人が迷いながら生けるときには、潔く「赤と白だけ」で大丈夫です。これは、「ほかの色は入れるな」という意味ではありません。あくまでも「ほかの色は無くても大丈夫だ」ということです。

 

実例:ウィンターベリーと白菊で「紅白」にしてみた

実例として、赤い実のついた枝=ウィンターベリーと、白いスプレー菊で「紅白」にした正月花の画像を貼ってみます。

めでたい「紅白」の色がそろっていればお正月花になる

↑これは、「生け花」というレベルではありません。一輪挿しに挿すのと同じように、ただまっすぐに入れただけです。ウィンターベリーの枝の、もともとの広がりのおかげで、いかにも生け花風になっているだけです。

赤い実のウィンターベリーがおめでたさを、菊が「和風で正式っぽい」雰囲気を出してくれます。
上の項に、「赤と白の二色だけでよし」と書いてしまったので、器や地板も紅白にしてみましたが、黒や茶色でもちゃんとお祝い花になります。

上の画像の花は、縦横が33cm×33cmほどです。これでも、正月花としては小さい方なのですが、更にもっと小さく、手軽に生けたものが、下になります。

めでたい「紅白」の色がそろっていればお正月花になる

↑これは、蕎麦徳利に生けているので、器の高さが8cmほど。手のひらサイズの花瓶くらいの大きさです。そこに、ウィンターベリーとスプレー菊を、どちらも1本、短く切ってただ挿しただけです。
このようなものは、お正月以外の時期に飾れば、全然お正月花には見えません。しかし、お正月に、おせちやお餅を用意して、年賀状が届くような空間にあると、お正月花以外のものには見えなくなります。堂々と飾れば、誰の目にも「お正月花」として認識されます。