母の日に贈るお花はカーネーションだということは、小学生でも知っています。赤いカーネーションを見るだけで、母の日を想起する人もいます。
しかし、カーネーションでなければいけないという決まりはありませんし、カーネーション以外の花を贈ると作法に外れるというものでもありません。カーネーション以外の花も、堂々と贈ってください。
この記事では、カーネーション以外の花を贈る場合の考え方や、実際に母の日でよく贈られている花について紹介します。
母の日にカーネーションでない花を贈ったら失礼である、ということはありません。ならば、実質、何の花を贈ろうが、花以外の植物を贈ろうが、自由です。もし、「母の日に花を贈りたいけど、カーネーションはちょっとなあ…」と思っているなら、別の花を贈るのに何の問題もありません。自分の気持ちを届けるのにふさわしい花を贈ってください。
母の日に、自分の気持ちを届けるのにふさわしい花が、やっぱりカーネーションだと思ったら、カーネーションを贈れば良いです。でも、そうでないなら、自分の思う、カーネーションでない花を贈りましょう。
大事なのは、世間的に「カーネーションを贈るものとされている」ことではないです。自分と、お母さんの間で、カーネーションがベストの贈り物かどうかです。贈ってうれしい花、贈られてうれしい花を選ぶのがベストのはずです。
かなり前(10年以上前だと思います)に、ネットニュースに、お母さんたちに実施した母の日関連のアンケート結果が載っていました。その中に、母の日に贈られたい花は何かという質問への回答で、「カーネーションはイヤだ」という声が一定数ある、ということが取り上げられていました。
これは、私が身近のお母さん方から聞いているリアルな声と一致します。
もちろん、子どもが贈ってくれたカーネーションを見て、「嫌だなあ」というお母さんがいるということではありません。「なんらかのお花をもらえるとしたら、どうせならカーネーションじゃないのがいい」ということかと思います。
もともと、カーネーションは、貰ってものすごくうれしい花というポジションのものではありません。
どちらかというと、安価な花で、花束・アレンジメントのわき役的存在のことが多いです。切り花のグレードの話で言うと、バラやカサブランカと比べたら一段下で、「滅多にもらえないような、すてきな切り花」ではないのです。
しかし、最近では、大輪でカラーバリエーションも多彩になり、かなり高級感のあるカーネーションも登場していますので、今アンケートを取ったら、多少お母さんたちの意識は塗り替えられているかもしれません。それでも、250円のカーネーションを3本もらうくらいなら、300円のバラ1本でいいのにな、という人は、ある割合で絶対にいます。
そして、見逃せないのが、カーネーションの枯れ方が、嫌われるタイプの枯れ方であるということです。
カーネーションは、花瓶に入れて放っておくと、水が汚くなり、茎が溶けてグズグズになって終わりを迎えます。花好きなお母さんほど、カーネーションの「最期」を知っています。「あのグズグズがすごく嫌い」という声が、花好きさんからも出るのです。
実は、この「グズグズ問題」も、最近のカーネーションでは解消されてきていて、花の持ちも格段に良くなっています。
だから、最近のカーネーションは昔と一緒ではない、すごく良いです、と私は言いたいのですが、一度ついたイメージはなかなか変わらないようで、今でもカーネーションの切り花に、あまり良い印象を持っていない人は大勢います。
以下は、カーネーション以外の、母の日ギフト花の例です。
プレゼントの花として、バラを選んでおけばまず間違いはありません。バラが嫌いな相手でない限り、バラはいつでもお勧めです。母の日に贈るなら、赤やピンクが選ばれることが多いです。
たった1本でも、大きな花束でも、アレンジメントに仕立てても、とにかく様になります。
かわいい系の似合うお母さんなら、スプレーバラでもいいでしょう。
好きな花がわかっているなら、ピンポイントでその花を選ぶと良いでしょう。自分の好きな花をわざわざ選んでくれたという喜びも感じてもらえます。
母の日であろうがあるまいが、好きなものをもらったらうれしいので、ハズレが無いです。
旬のものは、やはり素敵です。母の日あたりに切花の旬(地植えの旬と同じとは限りません)をむかえる花を、下に挙げておきます。
母の日の花は、切花も鉢花もどちらも良く売れます。カーネーション以外の花鉢で、おすすめのものを挙げます。
当サイトでは、特にプリザーブドフラワーを推奨していませんが、プリザーブドフラワーも母の日ギフトとして選ばれ、喜ばれているのは事実です。
よく選ばれているのは、あまり大きすぎないサイズのプリザーブドフラワーアレンジです。プリザーブドアレンジの仕立てで、カーネーションは「埋めもの」(隙間を埋める花材です)としてよく使われるので、カーネーション入りが良いなら探すのは簡単です。
もちろん、カーネーション入りでないものでも良いです。プリザーブドフラワーは、生花と違って長期間飾れますので、母の日を主張せずに、シンプルに「きれいな飾り物」として身近に置けるもの、という観点から選んでも良いでしょう。
当記事の主旨は「母の日でも、カーネーション以外の素敵な花贈りはできます」というものですが、一応、カーネーションを贈った方が絶対に良い場合もあるということも書いておきます。
例えば、以下のような人にはカーネーションを贈った方が良いです。
カーネーションじゃない花を贈りたいんだけど、母の日に、まったくカーネーションにかすりもしないのも気が引ける、というような場合や、贈り手の好みで選ぶとカーネーションでないものになるけど、贈られる側はやっぱりカーネーションを待っているんじゃないか、というような場合などは、間を取ってカーネーションがメインではないけど、わき役としてちゃんと入っている花束やアレンジメントを選んではどうでしょうか。
カーネーションは、花束やアレンジの隙間を埋める役割や、ボリュームを出す役割によく使われる花なので、「カーネーション入り」の花束・アレンジを探すのに苦労することはありません。