白のピンポン菊(このような、まん丸な菊の花です)をお団子に見立てたお月見の飾り花を生けてみました。
下に目次がありますが、葉っぱ付きの菊を3本使ったもの、6本使ったもの、葉っぱ無しの菊を5本使ったものを作ってみて、「最もお団子らしい」のは、5本づかい葉っぱ無しバージョンです。
器の大きさにより、花の本数は色々変えられます。ただ、積み上げたお団子を表現したいのであれば、最低でも3本は必要です。
すべての飾り方に共通して使っているものを挙げておきます。
私は、下のような木箱を用意しました。ぐい飲みかなにかのガラスの器が入っていたもののようです。
このままだと、水を入れることができません。水を入れるために、落とし(=水が入る容器)を中に入れます。
一番手間がかからないのは、空き瓶や、プラスチックカップなどで、大きさのちょうど良いものを見つけることです。
私は、一度は下のような空き瓶を入れてみたのですが、
↑この空き瓶でもやろうと思えばできたかもしれないのですが、木箱の大きさをめいっぱい使える落としの方がいいと思い、牛乳パックを入れてみました。
どうやらちょうど良さそうなので、牛乳パックを切って、木箱にすっぽり入る高さにしました。
木箱から飛び出す高さにしてしまうと、隠すのに苦労するので、木箱の高さよりも低くなるサイズにします。
これに水を入れて、下の項からの飾り方に使用していきます。
この項では、葉っぱ付きのピンポン菊3本を使った「お月見団子風の飾り方」をしてみます。葉っぱ付きにしているのは、器に対して、菊3本で葉っぱを取ってしまうと、スカスカして中の牛乳パックが見えてしまうと思ったからです。スカスカでなければ、葉っぱは無い方が「お団子らしさ」は増します。
ですが、「あくまでもお花で作るお団子なのだから、植物らしさ、植物の可愛げが残っている方が良い」とする人は、スカスカだろうとスカスカでなかろうと、葉っぱ付きで生けると良いでしょう。また、最初は葉っぱ付きで生けてみて、翌日など、時間がたってから、葉っぱを取って雰囲気を変えて楽しむのもアリです。
もし、入手したピンポン菊の葉っぱがもともときれいでなかったら、そのときは問答無用で葉っぱ無しで生けることをおすすめします。
では、生け始めます。手元に下のようなピンポン菊がありますが、
↑このピンポン菊は、葉っぱがぴんぴんしているので、葉っぱ付きで生けられます。
この菊を、木箱の高さに合わせて切ります。
こんなに短くていいのかという感じですが、木箱からすぐに花首が出ているようにするためには、こんな長さで切ることになります。
それを、下のように木箱に生けます。
お団子が乗っかってる感じにしました。
この2本の上に、もう一本の花が乗っているようにすると、積んであるお団子風にすることができます。
↑これで出来上がりです。
菊の花の部分3本に、一カ所葉っぱだけを足しています。正面左の一枚で、入れた理由は、どこから見ても牛乳パックが見えないようにするためでした。
参考までに、少し上のアングルから撮った画像も貼っておきます。
牛乳パックは、花と葉っぱに隠れて見えません。
お月見にはススキも欲しい、という人もいるかもしれないので、上の項のお団子飾りに、ススキを足してみました。
ここでは、パンパスグラス(=西洋ススキ)の穂を使っていますが、もちろんスタンダードなススキでも同じようにできます。
また、ここでは、菊と一緒に木箱にススキを生けていますが、別の花瓶にススキだけ生けて、ピンポン菊団子と並べて飾ることもできます。
と言うわけで、入れやすいところにパンパスの穂を入れてみました。
木箱の手前にちょこっと置いてあるのは、小さなガラスの兎です。
パンパスをどこに入れるかは、なんとなくの感覚で良いと思います。あまり低く、お団子と同じ高さにしてしまうと、ススキらしさが出しにくくなるので、お団子からちょっと飛び出した長さにする方がそれらしく見えます。
ピンポン菊を6本使いますが、上の項の3本入れている状態に、もう3本足すだけのことです。
リアルにお供え団子を積み上げた感を出すなら、本当は3段以上に重ねられると良いのですが、
そうすると、ピンポン菊が13本くらいは必要になりますし、そうなると器も大きくしないといけなくなりますし、何よりきれいに三段作るのが面倒なので、ここでは6本使って2段に作っています。
これなら、誰でも簡単にできます。
↓↓↓
5本を短めに切って挿し、その真ん中に、少し長めの、上の段になるものを1本切って挿します。
6本もあると、特に牛乳パックを隠そうとしなくても、菊を全部挿しただけで隠れます。
ミニ花瓶に挿したパンパスグラスを添えています。
上の項に書いたように、花の本数が増えると、花の嵩だけで箱の口を完全にカバーできるようになります。その場合、菊の葉っぱを全部取り、白く丸いお団子の形に、より近づけた飾り方もできます。「お団子らしさ」で言うと、この記事の例の中で、最高に「らしい」のはこの飾り方です。
挿し方自体は、上までの項と全く同じで、ただ葉っぱを取っているだけです。(5本にしたのは、6本よりも収まりが良いように思ったからで、1本の花の大きさによっては、6本の方が良いかもしれません)
ミニ花瓶に、パンパスグラスを挿して添えました。フレッシュなススキを添えられると、さらに「らしく」なります。