花の情報局

花の流通の豆知識・雑学

前のページでは、花の流通について、ごく基本的なことを解説しました。
このページでは、たまたま管理人が知っている市場知識や、流通に関するあまり重要でもない雑学などを、思いつくままに紹介してみようと思います。

 

目次 花の流通の豆知識・雑学

  1. JFコード
  2. 植物を運ぶために、花き運送専門の運送屋さんがいる
  3. 市場は、バーコードとラベルシールだらけである

JFコード

花市場では、毎日のように膨大な取引がおこなわれています。その、膨大な数に対応するためには、色々なものを番号で管理する必要があります。
出荷元は、それぞれの番号を持っていますし、市場に登録している花屋も番号を持っています。そして、品物たち=植物たちも、なんの種類の植物なのかを、番号で管理されています。

植物の番号コードは、全国的な統一コードとして、日本花き取引コード=JFコードというものが存在します。JFコードは、5桁の数字でして、花屋さんの車に積んである荷の箱に、「32311」などと数字が書いてあったら、それはJFコードかもしれません。

JFコードは、こちらで見られますので、興味がある人はご覧ください→JFコード検索 ワード検索も、コード検索も、分類検索も出来ます。

この記事を書きながら、適当に検索してみたら、「仏手柑」は「22577」でした。「22577」の一つしか出てこないということは、品種の違う仏手柑を二種類出荷したとしても、どちらにもコードは「22577」が付くことになります。(バラのように、品種がたくさんあるものを、「バラ」という大雑把な検索で探すと、コードの付いたバラの品種名がズラーっと出ます)

分類のほうも試してみると、たとえば、「アーティチョーク」という品目で検索すると、4種類の品種がヒットして、すべて紫色系だ、ということなどが分かります。

コード番号を直接打ち込んでも検索できるので、今、たまたま私の手元にある入荷品のラベルに書いてある「77458」という番号を検索してみましたら、「ラゴディア」でした。

 

植物を運ぶために、花き運送専門の運送屋さんがいる

植物ばかりを運んでいる、植物輸送に特化した運送屋さんの存在は、あまり一般的には知られていません。
有名なところを挙げると、日植(日本植物運輸)、フラワーウィン、FC(フラワーサーキュレーション)などの会社があります。
これらの会社のトラックは、大型のフラコンを荷台に積み、温度管理・湿度管理しながら走るのです。

私は直接会ったことないので伝聞ですが、運送会社のドライバーさんは、生産者とも市場ともやりとりするので、業界情報通の方が多いとのこと。

 

市場は、バーコードとラベルシールだらけである

私は、花屋の仕入れ担当になったことはありません。なので、市場から来る品がラベルシールだらけなのを見ていても、シールに印字されている数字や記号が、半分ほど何の情報なのか分かりません。(半分くらいは、仕入れさんでなくても意味が分かります。「○○農園 スカシユリ 入数100 口数1 等級A」のような部分は分かりますから)

花の流通の豆知識・雑学

自分に直接の市場セリ体験が無いので、親しい仕入れさんに聞いてみました。すると、植物たちが市場に入荷するときから、バーコードとラベルシールだらけである様子を聞くことができました。それを、下に書いてみます。

  1. 花は市場で荷受され、管理ナンバーや数量を印字したラベルシールを貼られる(ラベルの情報はバーコードでも読み取れるように印字される)
  2. ラベルを貼られた荷は、市場内の荷の待機場所に暫定的に格納される(ラベルを貼り間違えたりすると、この時点で品の身元も内容も分からなくなる)。品物には、どこに格納されたのかを示す「置き場情報」が付く
  3. セリのデータを受けた荷出し担当が、置き場から荷を出して分荷する。ラベルと市場システムの情報を頼りにおこなうので、ラベルプリンタと情報端末が絶対に必要

要するに、「何が、どこから、いくつ来て、どこで待機しているか正確に把握する」→「それを、誰が、いくらで、いくつ買ったか正確に把握する」→「把握している情報を元に、待っている荷と、それを買った人を、誤らず速やかに引き合わせる」という工程を、システムで管理し、それをラベルとバーコードで実際に動かしていく、ということです。