花束とフラワーアレンジメントは、どちらかと言うと自宅使いよりも、贈り物用としての購入が多いことと思います。
花束とフラワーアレンジメントは、どちらを選ぶのが良いのでしょうか。また、どう使い分けるのが良いのでしょうか。
基本的にはどちらでも好きな方を選べばOKなのですが、花屋さんの店頭で実物を見ても決められずに悩むんでしまう人のために、どっちがいいかを決めるためのヒントを挙げてみました。
はじめに、花束とフラワーアレンジの違いを一応確認しておきます。
花束とは、切花を束ねてラッピングしたもののことです。
花束の花の茎は、輪ゴムや紐で、ただ括っただけで(水をしみこませたペーパーが多少ついています)、このまま放置することはできず、花瓶などの花器に挿して飾ります。
対してフラワーアレンジとは、器に切花を挿してセットしたものです。
花屋で「フラワーアレンジメント」として売っているものは、器の中に吸水スポンジが入っていて、そこに花を挿して固定しています。
値段が同じ花束とアレンジメントを比較すると、ほとんどの場合、花束の方がより多くのお花が入っています。
なぜなら、アレンジメントの資材(オアシス、籠などの器等)は、大抵の店舗が有料であるのに対し、花束の資材(ラッピングペーパー、リボン等)は大抵の店舗が無料だからです。つまり、アレンジメントは資材代の分だけお花が少ないのです。
同じ値段なら、ほとんどの場合で花束の方が大きく作ることができます。
花束は、花をあまり切り詰めることなく作れます。それに対し、アレンジは、花を短く切り詰めて作ります。
これは、基本的にアレンジが、「隙間の無い花のかたまり」であるためです。隙間を無くすために、ギュッと小さく固めるわけです。この結果、例えば3000円の花束と、3000円のアレンジを比較した場合、花の長さの分だけ、花束の方が物体としては大きいものになります。
花束は、花瓶を持ってきて生けなければなりません。しかし、アレンジは、花屋さんが器まで付けてくれていますから、どこにでもそのまま置けます。
入院見舞いなどで、先方に花瓶があるかどうか分からない場合や、開店祝いなどで、先方に生けている暇があるかどうか分からない場合は、アレンジを贈る方が親切です。
同じ値段の花束とアレンジメントを、同時に作り始めた場合、作業量の違いで、花束の方が早くできるのが普通です。急いでいる場合は、花束をオーダーする方が良いでしょう。
世の中には、花束よりもアレンジの方が上等のものと思っている人が存在します。おそらく、プロによって正式に生けられたもの・より手間をかけて準備されたもの、と思われるのではないでしょうか。
この考え方の人は、3,000円の花束をもらうよりも、3,000円のアレンジをもらう方が、当然喜びます。先方が「花束よりアレンジの方が上位のギフト」と思うことを知っている場合は、アレンジを贈るのが良いでしょう。