花の情報局

素人の方向け:花菖蒲の生け方(花の向きだけ注意しよう)

※花菖蒲を、簡単に、素早く格好がつくように生けたい方向けの記事です
※伝統的にして正式な花菖蒲の生け方の情報ではありません

どう生けたらいいのか分からないけど、とにかく端午の節句に花菖蒲を生けたい方は、この記事と素人の方向け:端午の節句の花菖蒲の飾り方 をどうぞご参考に。
素人生けなら、花菖蒲を生けるときに、特別な知識などは要らないのですが(専門的に生ける人は、色々覚えることがあります)、この記事で紹介している「花の向き」のことを知っていると、よりきれいに花菖蒲を飾ることができます。

 

目次 素人の方向け:花菖蒲の生け方(花の向きだけ注意しよう)

  1. 花菖蒲には、「花の向き」というものがある
  2. 花菖蒲の「正面」と「裏」
  3. まとめ

花菖蒲には、「花の向き」というものがある

多くの花には、「花の向き」があります。タンポポでも、バラでも、芍薬でも、花の向きがあり、「ここが花の正面だ」というポイントがあります。この、「花の正面」というのは、花によって、分かり難い場合と分かりやすい場合があり、分かり難い場合には、さほど気にする必要はありません。
花菖蒲は、「向き」が非常に分かりやすい花で、「正面と裏」がある花なのです。

正面と裏があるとはどういうことなのかと言いますと、
「花が裏向きになっていたら、人が見たときにアレ?と感じる」
ということなのです。

花菖蒲よりもおなじみの花で例を出すと、例えばヒマワリなどは正面が分かりやすい花の一つです。下の画像を見て、「裏側だ」と、誰でも分かるはずです。

素人の方向け:花菖蒲の生け方(花の向きだけ注意しよう)

完全に、花が背中を向けています。たとえば、花瓶にヒマワリが5本生けてあったとして、5本全部が上の画像のように向こうを向いてたら、素人でも「真裏じゃないか」と思います。
花菖蒲も(ヒマワリほどではありませんが)正面がはっきりした花ですので、ヒマワリのように「真裏?」に陥る可能性があるということです。そこを、注意しよう!というのがこの記事のテーマです。

 

花菖蒲の「正面」と「裏」

花菖蒲の「正面」と「裏」の画像を出します。

↓「正面」

素人の方向け:花菖蒲の生け方(花の向きだけ注意しよう)

↓「裏」

素人の方向け:花菖蒲の生け方(花の向きだけ注意しよう)

ヒマワリほどの真裏感は感じないかもしれませんが、このような「花菖蒲の裏」も、数が多くなると、素人目にも「おや?」と思わせるものになっていきます。

たとえば、下の画像では、咲いている三本の花菖蒲のうち、二本が正面を向き、一本が横を向いています(紫の花が横向き)。つまり、三分の一がそっぽを向いている、ということです。

素人の方向け:花菖蒲の生け方(花の向きだけ注意しよう)

三分の一がちょっと横を向いているくらいなら、そんなに違和感はありません。
しかし、三分の三が向こうを向いてしまうと、下のようになります。

素人の方向け:花菖蒲の生け方(花の向きだけ注意しよう)

↑これは、「真裏」の状態です。
花は咲いているし、裏側だからと言って、別に汚いわけではありません。でも、ふと目をやったときに、ここまで裏だと、誰が見てもかなり違和感を感じるものになります。

では、花を裏向きに飾らないようにするにはどうすればいいのか?
それは、知ってしまえば簡単なことです。ブログの、こちらの記事:花菖蒲 で詳しく解説しているのですが、つぼみの苞を見れば、「ここが花の正面」ということが誰でも分かります。
詳しくはブログの記事を参照していただきたいのですが、ものすごくシンプルな情報だけを書くと、「花菖蒲は、二つの苞のうち、下の苞の側に向いて花が咲くようになっている」ということです。要するに、下の画像が「咲くと正面になる側」です。

素人の方向け:花菖蒲の生け方(花の向きだけ注意しよう)

この画像だけでは分かり難いという方で、ちゃんと花の正面を知りたい方は、ブログの記事をご覧になってください。
そこまでしなくていいや、と言う方は、「花菖蒲は、表裏がある」ということだけ覚えておいてもらって、家で生けた花菖蒲が、完全に後ろ向きに咲いてしまったら、くるっとまわして正面を向かせればOK、だと思ってください。
家で素人が生ける花菖蒲なら、それで十分です。プロの、お金をもらって生ける人は、たとえば料理屋に生けて、その花が真後ろを向いて咲くようではアウトですが、我が家で、楽しみのために生けるなら、気がついたときに向きを直せば事足ります。
それに、違和感を感じるほどの真裏でなければ、なおさなくていいのです。上の項に、「三本のうちの、一本が横を向いてる」画像を出しましたが、その程度だと「変!」というほどではありません。むしろ、少しバラけている方が、自然に見えるくらいです。

なおすのは、見たときに「……ん?」と思うくらいの違和感を感じたときだけで大丈夫です。

 

まとめ

まとめますと、
「花菖蒲を家で生けて、咲いてきたときに向こうを向いてしまって、ん?と思うことが起きる可能性があるけど、そのときは、ささっと花をこっち向きになおせばOK」
ということです。
そういうことが起こりうるんだな、ということだけ、頭の隅で覚えていてください。