この記事では、小さい花で、簡単シンプルに正月花を生けた実例を出してみます。主に、管理人の手元にあった、大きい作品を生けた後のあまり花(きれっぱしレベルのものです)で、小さな花器にいけたものです。
本格的な正月花を生けたい方には、参考にならない記事です。小さく、簡単、シンプルにささっと生けたい素人の方には、参考になることもあるかもしれません。
お正月花を生けて、切れっぱしが出た場合、ただ捨てるのは勿体無いものです。特に松は、それだけでお正月の雰囲気が出せる良いアイテムです。うちでは、かなりケチケチと取っておいて、ちょっとした花瓶や小鉢に入れて飾るようにしています。(これは、お正月花材に限らず、どんな花材でもそうするのですが)
そうやって生けた手のひらサイズのものの一例が、下の画像です。
この器は、ブログのこちらの記事で紹介しているもので→ワイングラス(クリア) ワイングラスとしては小さめの、普通のグラスなどよりも小さいサイズの器です。
本当に「短く切って突っ込みました」としか言えない花になってますが、これでも「お正月」は感じられると思います。最近は、小さい花瓶に、花首だけ生けるような小さな花が、一般的にも定着しましたので、このくらい小さな正月花でも、違和感を持つほどではありません。
もちろん、「すごく立派な正月花」ではないです。しかし、それを分かっていて、「うちは、こういうスタイルで十分」と思うなら、これも正しく「正月花」だと言えます。
上の画像のような花なら、庭に松の木がある家だったら、枝先くらいをちょっと切ってきて、あとは、ほんの小さな花が一輪か二輪あれば生けられます。花屋でお正月花セットを買ってくる必要さえありません。
私などは、「ゴミ箱から拾ってきた松」で、一作品生けてしまうこともあります。
下の画像の松は、ある花の稽古場のゴミ箱をあさって、拾い上げてきた松と、柿の一枝です。
全長13cmほどの松を1本と、もっと小さいロウヤ柿1本です。どちらもおめでたい松と実のものを、ミニ花瓶にまっすぐ挿しただけで、ちょっと特別感が出たので、ある年の我が家の正月花にしました。
手のひらサイズの花であっても、お正月らしい要素は複数盛り込めます。
たとえば、下の画像には、「松」「水引」「葉牡丹」という、お正月花らしい要素が三つも詰め込まれています。
使用した器は、こちらです→片口 水引は、自分で適当に作ったもので、作成画像がこちらのページにあります→水引:三連楕円うず巻き 家にそのときあるものを寄せ集めて生けたものです。
しかし、うちのお弟子さんたち(管理人宅ははいけばな教室です)に評判のよかった正月花です。
現在の日本の住宅事情を考えると、このくらいの大きさの正月花が、もはや一番現実的なのかもしれません。