花の情報局

羊羹の空き容器に5分で生ける正月花

いわゆる「器」でなくても、正月花をいけることはできます。この記事では、水羊羹の空き容器に松と菊で生けた正月花を例として挙げてみます。
出来上がり画像を見ていただくとわかりますが、「空き容器」ですし、「ミニ正月花」なので、軽い感じの雑貨感覚くらいの正月花になります。つまり、「重厚」「本格派」を求めている方には向かない情報です。

身の回りのもので工夫した小さな正月花、肩に力の入らない、誰にでも生けられる正月花の情報を探している方は、どうぞご参考に。

※素人の方向けの記事です。経験者の方は飛ばしてください

 

目次 羊羹の空き容器に5分で生ける正月花

  1. 水羊羹の空き容器に生けます
  2. 使用したもの・花材
  3. 容器に剣山を入れる
  4. 松を挿す
  5. 菊を挿す
  6. 仕上げ
  7. 出来上がり

水羊羹の空き容器に生けます

こちらの記事にも画像を貼っているのですが→お正月花には、どんな花器・花瓶を使う? 水羊羹の容器で、切った青竹型だったので、何かの役に立つかもしれないと思ってとっておいたものがありました。

羊羹の空き容器に5分で生ける正月花

プラスチック製で、水が入れられますので、ここに花を生けていきます。(青竹型に限らず、ちょっときれいな空き容器があったら花活けに利用できます)

 

使用したもの・花材

以下のものを使用しました。

  • 水羊羹の空き容器
  • 小剣山(100均にもあります)
  • 松 少々(枝先を3本だけ)
  • ピンポン菊 2本

 

容器に剣山を入れる

容器の中に、剣山を入れます。あまり深くない容器なので、剣山なしだと花が立ってくれません。
一般的な大きさの剣山だと大きすぎて入らないので、小さい剣山を入れています。

羊羹の空き容器に5分で生ける正月花

 

松を挿す

※私は普通、小さなものをパパッと生けるときは、ほぼ無意識で生けてしまうのですが、なるべく「無意識下でこう思っているであろう思考」を文章にして説明していこうと思います

長さ10~15cmくらいの松が何本かあったので……

羊羹の空き容器に5分で生ける正月花

まずは、一番長い松を、容器のほぼ中央に立ててみました。

羊羹の空き容器に5分で生ける正月花

ほぼ垂直の感じで挿したのですが、垂直よりもやや左に傾いています。でも、挿しなおしません。このくらいの適当なカンジで生けて大丈夫です。

私は、なんとなくで花や枝の長さを決めてしまいますが、「長さの目安が無いと切れない」という方のために決めるときの手がかりを書きますと、一番長い枝は、「大体、器の深さの2~3倍くらい」の考えで大丈夫だと思います。(平たい器だったら、「器の幅の2~3倍くらいの長さ」でやってみてください)

松一本で高さを出したので、少しは横幅も出そうと思い、先に入れた松の左に、もう一本の松を入れました。

羊羹の空き容器に5分で生ける正月花

これだけでも、なんとなく「いけばなっぽく」なってきました。

左に入れた松の長さは、「先に入れた松の半分か、半分よりちょっと長いくらい」で切っています。枝の傾きは、「容器の中で、可能な限り傾ける」つもりで挿しました。

 

菊を挿す

松二本入れたところに、菊を一本挿しました。

羊羹の空き容器に5分で生ける正月花

菊の長さは、「容器から顔を出したくらい」にしました。この菊の配置で、どしっと安定させます。

全体を見ると、右側が手薄ですので、右側を充実させて仕上げにしようと思います。

 

仕上げ

右側にも、松を一本入れます。

羊羹の空き容器に5分で生ける正月花

ほんの5cmほどの小さな松を入れました。右側の口元に、ちょこんと出ているだけで、普通の大きさのいけばなを生けるときなら、捨てられるような小さな枝です。
菊をもう一本入れて、出来上がりにしたいと思います。

羊羹の空き容器に5分で生ける正月花

最初の菊よりも長めに切りました。容器が小さいので、花の顔を並べるなら「横に並べる」よりも「縦に並べる」方が入れやすいと思い、「最初の菊の少し上」に花がくるようにしました。

 

出来上がり

小さな、小さな正月花です。しかも、花器は普通ならゴミになるものです。
でも、横から見ても大丈夫な花になりました。

羊羹の空き容器に5分で生ける正月花

うちでは、ミニミニ門松の隣に飾りました。

羊羹の空き容器に5分で生ける正月花

「生け花」というよりも「お正月雑貨」みたいです。