花の情報局

大型のクリスマスツリーを飾るなら……レンタル業者や設置の注意、ツリーの種類について

この記事で言う「大型のクリスマスツリー」は、「一般家庭で置くには大きいな……と思うサイズ」くらいのファジーな定義で書かせていただきます。一応、目安の大きさを書くとすれば、「2m以上」くらいに思ってください。要するに、「素人にはなかなか飾りにくい大きさのツリー」ということで書いていきます。

主に、業務利用・法人利用で、クリスマス装飾を発注する担当者さんに役立ちそうな情報を挙げていこうと思いますが、一般家庭のクリスマス飾りの参考にもしていただけます。(一般家庭用の記事は、こちらに別記事があります→家庭用にクリスマスツリーをレンタルする

 

目次 大型のクリスマスツリーを飾るなら

  1. 大型のツリー装飾は、結構いろいろな業者が扱っている
  2. 「買取り」は、あまりお勧めしない
  3. 本物の樹木にする?作り物にする?
  4. 本物の樅の木のクリスマスツリーを飾るなら
  5. 樅の木以外の、本物の樹木のクリスマスツリーを飾るなら
  6. 作り物のクリスマスツリーを飾るなら
  7. 作り物のクリスマスツリー装飾を、花屋がすることもある
  8. 生の樹木のツリーの「サイズ指定」はどうするのか
  9. ツリーの「横幅」のことも忘れないで
  10. いつ頃注文するもの?
  11. 電飾が欲しいなら、電飾の有無を要確認
  12. ツリーは発注せずに、「飾りつけ」だけ発注することもできる

大型のツリー装飾は、結構いろいろな業者が扱っている

ハロウィンも終わった頃になると、大型のクリスマスツリーを町中で見かけるようになります。
屋外や、店舗、ビルのエントランスなどに飾られている大型ツリーは、大体、250cm以上はあるものが主です。大きいものだと、10mくらいのものもあります。

そのようなクリスマスツリーは、どんな業者が扱っているのかというと、以下のようなところになります。

  1. 花屋
  2. 園芸屋、植木業者
  3. イベント装飾業者
  4. 観葉植物リース業者
  5. クリスマス装飾専門業者
  6. ディスプレイ業者

もしも、本物の樹木(もみの木 or もみの木以外の針葉樹)のツリーを発注したいと思っているなら、上記の1か2の業者に発注してみるといいです。1と2の次に可能性があるのが、4か6です。3や5でも、もしかすると扱っているところもあるかもしれないので、聞いてみる価値はあります。

 

「買取り」は、あまりお勧めしない

商業的な大型装飾に使う場合、クリスマスツリーを買い取るのは、個人的にはあまりオススメいたしません。
どんな場所に飾るのかにもよるのですが、商業使用の場合、毎年テイストを変えて飾りたくなることが多いですし、それなりに流行もあるので、高価な大型のツリーを買うメリットが本当にあるかどうか考えた方が良いです。大型のツリーは、保管も場所をとって大変です。
設置して撤去までしてもらえる業者か、レンタル業者が便利です。

管理人個人の見解ですが、買ってもいいかもしれないと思うのは、幼稚園・保育園・個人商店・わりとアットホームなマンションエントランス、などです。「家庭用に近い感じ」で飾るなら、購入も選択肢の一つとして良いと思います。

装飾用品は、突然に世間の好みの方向性が変わることがあって、たとえば突然ある年から、「立ってるツリーを飾るなんてダサい」という風潮が主流になることだってあるかもしれないのです。何かの流行の具合で、「ツリーは、天井から吊るのが超オシャレ」とか、十分にあり得る話です。「一回限りのレンタルツリー」ならば、どんな流行にもついて行けます。

 

本物の樹木にする?作り物にする?

クリスマスツリーは、本物の樹木にするか、作り物にするのか、という二つの選択肢があります。
「本物の樹木」の中にも、もみの木にするのか、もみの木以外の樹木にするのか、二つの選択肢があります。下に、項を設けます。

 

本物の樅の木のクリスマスツリーを飾るなら

本物のもみの木を飾るなら、根付きのものをレンタルするか、根の無い「切花」扱い(巨大な切花ですが)のものを設置してもらうか、どちらかです。
根付きも、切花も、大体130cmくらいのものから、3m級くらいあります。(4m以上は、頼めばあるのかもしれませんが、少なくとも私は扱ったことがありません)
本物の樅の木は、小さい株よりも、ある程度大きい株の方が枝が充実してきれいな樅の木のシルエットになるので、巨大なほうがカッコイイことが多いです。

根付きでも、切花でも、「搬入して、設置し、飾りつけもし、クリスマスを過ぎたら速やかに撤去してくれる」ところに発注することをお勧めします。
樅の木一株なんて、自分たちで撤去するのは大変です。「搬入→撤去」の段取りをしてくれるところが便利です。

このような注文を受けてくれやすいところは、以下のようになります。

  1. 花屋
  2. 園芸屋、植木業者
  3. 観葉植物リース業者
  4. ディスプレイ業者

出入りの花屋に聞いてみて、駄目なら植栽担当の植木屋に聞いてみて、観葉鉢を入れてくれている業者に聞いてみて、さらにディスプレイ屋さんに聞いてみて……のような順番で探してみましょう。

 

樅の木以外の、本物の樹木のクリスマスツリーを飾るなら

現在の日本では、「本物の樅の木のクリスマスツリー」よりも、「樅の木ではない木を、クリスマスツリーに仕立てたもの」の方がずっと多いのです。なので、「クリスマスツリーに、樅の木でないものを飾るなんておかしいのでは」と思う必要はありません。

どんな樹木が樅の木の代わりにツリーになっているのかというと、一番よくあるのはゴールドクレストです。
ゴールドクレストというのは、下の画像のような針葉樹です。

↑キレイな円錐形をしています。ゴールドクレストの強みは、

  • 樅の木よりも、幅を取らない(狭いところに置けて、邪魔にならない)
  • 樅の木よりも、価格が安い
  • 樅の木よりも、葉の色味が明るいため、その場の景色が明るくなる

などです。飾り付けする人間の側から言いますと、葉がぎっしりと詰まっているので、オーナメントをつけるのも、リボンを巻くのも、ゴールドクレストはやりやすいです。

クリスマスツリーに仕立てられる針葉樹は、ゴールドクレストだけではありません。樹形も、色も、多様な針葉樹が色々あります。
樅の木かどうかにはこだわらないけど、作り物よりは本物の樹木がいい、という場合には、「樅の木以外のコニファー類」をご検討ください。
このような注文を受ける業者は、上の項の「本物樅の木」の場合と同じようなところを探せば見つかります。「樅の木のツリー」よりも、断然探しやすいです。

 

作り物のクリスマスツリーを飾るなら

作り物のツリーでいいなら、シンプルにイベント装飾のレンタル業者か、クリスマス装飾のレンタル業者で探しましょう。(花屋でも作り物のツリー装飾を受ける店はあります。下の項で紹介します)

作り物のツリーのレンタルは、サイズや、飾りつけのタイプや、レンタル期間などを決めて申し込むだけなので(オンラインで申し込むなら、注文フォームを埋めるだけでできます)、生の樹木の注文よりもずっとシンプルです。

 

作り物のクリスマスツリー装飾を、花屋がすることもある

上の項に書いたように、切り花でも植木でもない、作り物のクリスマスツリーの飾り付けを、花屋がすることもあります。現に、私は何度かその仕事をしています。

「作り物のツリーがあるので、設置・装飾してくれ」という発注もあれば、
「ツリーを持ってきて飾り付けて、クリスマスが終わったら引き上げに来てくれ」という発注もあります。
このあたりは、「個別相談」の話になってきますので、請け負う気持ちと体制がある花屋なら、「ツリー本体はうちにあるから、オーナメントだけ持ってきてくれ」などの発注も、電飾してくれ、の発注もアリです。

要はその花屋が、「この仕事、ちゃんとペイする」と思えば受ける、というわけです。出入りの花屋があるなら、ツリー装飾を持ちかけてみてはどうでしょうか。(資材的・労力的に無理、と思ったら断ってくるでしょう)

 

生の樹木のツリーの「サイズ指定」はどうするのか

樅の木をはじめとする、生の樹木のツリーを注文するときには、具体的に、

「何メートルがいい」
「何メートル何十センチがいい」
「少なくとも、何メートル何十センチ以上」

というような注文の仕方が主ですが、

「この場所で、できるだけ高いツリーにしてほしい」
「○万円で頼める、一番丈の高いツリーがいい」

などの言い方でも良いです。
また、飾る現場を見に来て、高さのアドバイスが欲しい場合は、業者にそう言ってみましょう。

 

ツリーの「横幅」のことも忘れないで

これは、生の樹木ツリーも、作り物のツリーにも、共通のことです。
販売されているツリーや、レンタルツリーのほとんどは、「高さ」で分類されているので、つい横幅のことを忘れがちになるものです。しかし、横幅をどうしたいのかというのは、かなり重要な項目で、それによって人の動線が変わってきたり、ツリー設置場所付近のものをどこかに移動させる必要が生じたりします。

幅の細いツリーと、幅の大きいツリーでは、とるスペースが倍以上違うこともあります。

大型のクリスマスツリーを飾るなら……レンタル業者や設置、ツリーの種類について

この、「幅の差」は、ツリーが大型になるほど大きくなりますので、かなり現実的に考えたほうが良いポイントです。ツリーを飾る現場で計測して、ふさわしいサイズを見つけてください。

 

いつ頃注文するもの?

大型ツリーの発注は、花屋・園芸店・植木屋であれば、10月くらいから声をかけられると良いです。飾り始める日によっては、11月に入ってからでも大丈夫です。12月に入ってしまうと、やや遅い感がありますが、対応する店の方が多いでしょう。
受注する側からすると、早い分にはいくら早くてもよくて、来年の分を発注してもらっても、受けるほうは全然困りません。

観葉植物リース業者や、イベント装飾レンタルの業者に頼む場合は、花屋・園芸店よりも、早めに頼んだほうがいいです。多くの業者は9月くらいから貸出先・資材の振り分け先がどんどん決まっていきますから、11月に入ったら注文を締め切られている可能性が高いです。

 

電飾が欲しいなら、電飾の有無を要確認

これも、生の樹木のツリーでも、作り物のツリーでも共通のことです。
装飾に、絶対に電飾が欲しいと思っているなら、発注するときに必ず確認しましょう。
たまに、「ツリーの飾り付けに、電飾付きはデフォルトだろう」と思い込んでいる人がいますが、すべてのツリー装飾が電飾付きとは限りません。

電話やメールで注文するなら、注文時に「電飾必須」を必ず伝えてください。
ありがちなのは、オンラインで注文して、「電飾なし商品」なことに気づかずに、普通に発注に進んでしまうことです。現物を設置してからライトがないことに気づくようなことがないように、あらかじめ確認しましょう。

 

ツリーは発注せずに、「飾りつけ」だけ発注することもできる

クリスマスツリーの本体はすでにあるので、飾りつけだけ発注できないものか……というケースもあるかと思います。
たとえば、大型の作り物のツリーを、何年も前に買って保管していて、それを活用したいとか。
または、元々樅の木が敷地内にあって、それをクリスマスツリーに仕立てたいとか。
樅の木ではないけど、それ風な樹木があるので、それをクリスマスツリーに仕立てたいとか。

発注先としては、花屋、園芸屋、植木屋、イベント装飾業者、一部の内装業者、ディスプレイ業者などにあたってみるといいでしょう。
元々ある樹木に飾り付ける場合、玄人の目で見て「これはムリです」と言われてしまったら、そのときには「仕方なし」と思ってください。