お月見のすすきを簡単に入手し、簡単に飾るための情報です。すすきを長持ちさせる方法も紹介します。
すすきは、花屋さんで売っています。
値段は、特殊なものでなければ100円程度です。なので、3本買っても300円くらいで済みます。
これを、0円で入手するには、雑草として生えているすすきを切ってくれば良いです。自宅の敷地内に生えていれば、それを好きなように切れば良いし、その辺の空き地から取ってくることもできます。市場から仕入れたすすきと、空き地から取ってきた勢いの良いススキは、それほど品質に差はありません。ものによっては、空き地産の方が立派だったりするくらいです。この方法でゲットできる人は、買うことはありません。
私が「買わなくてよい」と考える大きな理由はもう一つあって、それは、すすきが非常に持ちが悪い植物だからです。
下で、すすきの水揚げ・長持ちさせる法についても解説しますが、いくら入念に水揚げしても、良くて3日程度しか持ちません。早ければ、その日のうちに乾いてしまいます。私なら、「それなら、買うより取ってこよう」と思います。
【注意!!】 空き地とは言え、私有地に鋏を持って入るとトラブルの元になることがあります。確実に、「ここなら取って大丈夫」とわかっている場所から切ってください。(都会では、もはや控えた方がよさそうです。昔は何も言われませんでしたが……)
すすきを切るときには、葉で手を切らないように気をつけてください。固い葉だと、思いのほか深く切れます。
すすきを家に持ち帰ったら、根本を切り、すぐに1センチくらいの深さの酢に数十秒~1分ほど漬けます。その後、普通の水に漬けます。これが、スタンダードなすすきの水揚げ法です。
しかし、上の項でも書いているように、すすきの水揚げは非常に悪いです。よく持って3日くらい、慣れない人が扱うと、その日のうちに乾いてカラカラになってしまうこともあります。要するに、慎重に水揚げしても限界があります。
それならばいっそのこと、
「お月様が出ている間だけ持てばいい」
と割り切って、水揚げするのはあきらめる、ということでも良いのかもしれません。
すすきの穂の部分などは、乾いてふわふわに開いた方が好きだと言う人もいます。頑張って水揚げして見るか、開き直って「乾いてもよし」とするのかは、飾る人の見識で判断してください。
お月見のすすきの飾り方に、決まりごとはありません。
すすきだけで飾るのもよし。花ものとあわせて飾るのもよし。使用する花瓶や、飾る場所などに応じて、飾る人の好みを優先させるのが最も良いでしょう。
すすきの本数、長さなど、完全に決まりの無いフリースタイルで生けてください。ただし、すすきはあまり短く切り詰めるよりも、多少の長さを残した方が、すっきりスマートに、すすきらしく見えるということは言えます。
花と取り合わせる場合は、花ものよりも、すすきの穂が高く飛び出すくらいに切ると、キマりやすいです。
「花瓶に挿す」ということにさえも、こだわる必要は無いです。フラワーアレンジメントなどの心得が有る人は、オアシスに挿してもいいですし、すすきの穂を乾かしたものを、リースに入れ込んでもいいです。いけばなのできる人なら、水盤などに生けるのももちろんOK。いけばなだったら、籠に生けると一層秋の花飾りらしくなります。
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すすきの鋭い葉で魔を祓う、という意味があります。
ということは、「お月さまに捧げる」というよりも、「飾ることによって我が家を守る」という主旨になります。