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夏休みの自由研究テーマ:植物採集系

植物採集テーマは、自由研究の王道です。これは、いくらでもやりようがあるので、かえってどうして良いか分からなくなる人もいるかもしれません。

目次 夏休みの自由研究テーマ:植物採集系

  1. どこで、何を採集するのか
  2. 採集したものを、どうするのか?
  3. 標本・分類をする場合……採集するときに、何かの「くくり」を設けたほうがやりやすい
  4. 標本・分類をする場合……どの部分を採集するのか
  5. 植物採集で、やってはいけないこと
  6. 植物標本を作るなら……
  7. 採集した植物の正体を調べる

どこで、何を採集するのか

一般的に「植物採集」というと、野山にでかけて自然の植物を集めているイメージだと思います。
確かに、それがスタンダードではありますが、お庭でガーデニングされているお宅なら、自宅内からの採集品でも自由研究は成り立ちます。また、家の近所の公園や、空き地だけでも、十分植物を集ることはできます。よって、一日がかりで大自然の中に出かけないとできないと思う必要はありません。

どこで何を採集するのかは、本人(親を含めても結構)が思っている「自由研究する上での優先事項」に従って決めたら良いと思います。
たとえば、嫌々やるなら、少ない手順でやっつけられるものがいい……じゃあ、家の庭にある花を、数種類だけ標本にしよう、とか。
自然と植物大好きっ子だったら……自然豊かな場所に家族旅行に行き、植物採集と旅行記の抱き合わせ企画にしよう、とか。
子供さんが興味を持っている植物のジャンルがあるなら……たとえば、ハーブに興味を持った女の子なら、ハーブ園でハーブ摘み体験しようとか。(「採集」と言うより「収穫」になりますけど)
採集自体よりも、取ってきた植物を使った工作に興味がある……じゃあ、工作に使いたい材料がどこにあるのか考えてみるところからレポートを始めよう、とか。

↑こんな風に、自由に決めていったらいいです。

 

採集したものを、どうするのか?

手順としては、植物採集に出かける前に、「採集したものをどうするか」を考えておくほうが良いです。
「植物採集→標本」に決まっている、とは限りません。下のようないろいろな方法で自由研究に仕立てることができます。

  • 植物標本製作
  • 押し花製作
  • 工作の素材にする
  • 草木染め
  • 栽培
  • いけばな製作
  • 食べる

ほかにも、色々考えられます。
標本にするのと、食べるのでは、まったく違う路線の自由研究になりますし、集めるものも変わってきます。
なんとなく最終目標を定めておき、実際に採集してみて途中で路線変更するのもアリ、くらいな感じでもいいでしょう。

 

標本・分類をする場合……採集するときに、何かの「くくり」を設けたほうがやりやすい

スケッチ・撮影系のページでも書いているのですが、採集する対象に、何かのくくりを設けたほうが、研究の体裁にしやすいです。(工作系は、ちょっと話が別)
たとえば、

  • つる性のもの
  • 自分よりも丈の高い植物
  • 植物図鑑を見て、「同じ分類」になっている仲間
  • 実がなっているもの
  • 花弁が多いもの、少ないもの
  • 葉の付き方が同じもの
  • 一見、気持ち悪いもの
  • 目玉を描いたら、人間や動物に似てるもの
  • 有名なキャラクターの元になっているもの(ゲームの植物系モンスターとか、ウルトラマンの怪獣とか。ポケモン・妖怪ウォッチにも植物系がいるかも)

などなど、そのときの思いつきレベルでいいので、特定の路線を作ってみましょう。

とは言っても「入手できた植物ありったけ」というのも一つのくくりですので、そんなに個性的な「くくり」をひねり出さなくても大丈夫ではあります。

 

標本・分類をする場合……どの部分を採集するのか

正しい植物標本というものは、根まで付いた植物全体を採集して作るものです。しかし、小・中学生の自由研究に、そこまで学者風なことをしなくても良いと思います。
花だけの採集も、葉っぱだけの採集も、十分に研究と言えるものにできます。そういうものなら、はさみでチョキチョキ切ってくるだけでできます。根っこを掘り起こそうとすると、抜くのも大変だし、それを洗うのも大変です。それに、家の中に根っこを持ち込むと、なにかと部屋が汚れます。

あまりにもよくある植物系自由研究の一つに、「葉っぱを採集して分類する」というものがあります。なぜこの研究が定番の上位にいるのかと言うと、要するに手軽で、研究の体裁にしやすいからです。よくある系でかまわないと思っている人には(私はこのタイプでした)、葉っぱの採集・分類は超お勧めです。

個人的に、ちょっと面白いのではないかと思っているのは、種だけを採集するというやり方です。身近でゲットできる限りの種を、名前が分かっても分からなくても(できるだけは調べる)、ただただ「種だけ」のくくりで集めたら楽しそうです。出来上がりの見た目も、ほかの植物採集と一見して違うので、独自色を出せるのではないでしょうか。

 

植物採集で、やってはいけないこと

きっちりした「理科の授業的」な話は、ほかにもっと本格的なサイトがたくさんあるので、当サイトではあまり植物採集の基本的・具体的な方法は案内しません。ここでは基本的NG事項だけ書いておこうと思います。
下記のようなことは、植物採集で「やってはいけないこと」です。

  • 取ってはいけないとされているものは取らない
  • 取ってはいけないとされている場所では取らない
  • キケンな場所に入って取らない

植物標本を作るなら……

すごく真面目に、正統派な植物標本を作るなら、まずはこんなところを見て、視覚的に「こんな感じ」というのを捉えるといいと思います。カッコイイ!と思うものをまねしてみましょう。


採集した植物の正体を調べる

採集だけでなく、スケッチや撮影した場合でもそうなのですが、取ってきたり、画像化した植物の名称を調べる必要が生じることは多いです。毎日見慣れているような樹木や雑草も、改めて「これ、なんていう名前?」と思うと、さっぱり分からなかったりするものです。

そんなときの調べ方としては、下記のような方法があります。

  1. 専用アプリで調べる
  2. ネットで画像検索or特徴をキーワードに検索
  3. 本・図鑑で調べる
  4. 知っていそうな人に聞く

現在では、一番簡単なのは、上記の1の方法かもしれません。しかし、意外に侮れないのが4の方法でして、当たり前のように雑草・樹木の名を知っている人は、写真を撮る手間さえもかけず、間髪入れずに植物の名前を教えてくれます。

 

★採集系以外の自由研究は、こちらでチェック→夏休みの自由研究テーマ