※普段は花バサミを持つことも無いような、まったくの素人さん向けの記事です。そこそこ自力で生けられる方には物足りないです! 正月花を生けようと思っても、何から手を付けていいか分からない方は、どうぞご参考に
記事タイトルである、「10分くらいで生けられる花」とは、「管理人が10分程度で生けた花」という意味です。なので、誰でもこのとおりにすれば10分で生けられるとは限りません。完全なる素人の方ですと、もう少しかかるかもしれません。
しかし、余計なことをせずに、簡単に正月花の体裁を整えることだけを考えた花ですので、そういう意味では素人の方の求める「正月花の生け方情報」には向いているかもしれません。
この記事で紹介する正月花は、「こういう風に生けましょう」というお手本ではありません。10分でも、この程度の花ならできますよ、という例です。ごく一般的な形に生けたつもりです。
生け方が全くわからない方に、何らかの参考になれば幸いです。
完成図は、こちらです↓
当サイトでは、以前にこのような記事をアップしており、花屋の一般的な「お正月束」を活用した作例を作っています。そちらの記事では、「正月束」なので、いかにも正月らしい花材が揃っています。
しかし、この記事では、たまたまうちにあった、使い残りのきれっぱしを含むような花材で、なんとか正月花を生けてみたいと思います。
正月花を、もっと気楽に、簡単に体裁を整えたらどうかという主旨で、きっちり生けるよりは、緩く手軽に生けてみます。
使用した花材・素材を書いておきますと、
↑このような大したことない内容になっております。でも、何とか格好にしてみようと思います。
家に、根引き松一本しかなかったので、これを使います。
これくらい枝の出ている根引き松だと、いくつかのパーツに切り分けられます。
もちろん、一本まま立てても良いのですが、今回は用意できる花もののボリュームが少ないので、松は最初から切り分けるつもりでした。切らないと、大きい松がバーンと立ち上がって、花がしょぼしょぼ、というバランスになってしまいそうだったので。
一番、無難な方法で切り分けていきたいと思います。
↓まず、こう切りました。
枝の一番下の枝別れの少し上で切りました。メインになるのは、もちろん画像の左の方の枝です。つまり、メインの枝の長さをなるべく温存する方向で、下の枝分かれを切ったのです。
続いて、メインでないほうの枝を、もっと切り分けていきます。切らないままでも使えないことはないのですが、「切らないほうが圧倒的に有利」ではありません。素人の方は、こんなときに大抵怖がって切らないのですが、「切らないメリット」は、思っているより少ないのです。
というわけで、切りました。
別方向に大きく開いていた枝を、それぞれ切ってしまいます。そうすると、要するにそれぞれが単純な枝になり、扱いやすくなります。
ここまで切ってきて、最初は一本だった松が、「大小あわせて3本の松」になりました。しかし、水盤一杯を無難に生けるには、「三本ではたりないかな」と思ったので、更に切り分けて本数を増やすことにしました。
上の画像の大きいほうの枝を、更に切り分けます。
だいぶ松が小さくなってきていますが、松の正式感やお正月テイストは、かなり小さくしてしまっても主張されるので、切りすぎて使えなくなることはまあありません。
ここまでのカットで、ハサミを4回使いました。最初の松の画像に、カットした部分を赤線で入れると、下のようになります。
花を生けなれた人は、何も考えずにこれくらい平気でカットします。切りなれていない方も、一度切ってみれば分かると思いますが、そんなに困難な作業ではありません。
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